枚方のローカルメディア「枚方つーしん」の運営会社・株式会社morondo(本店所在地:大阪府枚方市、代表取締役:原田一博)が、INCLUSIVE株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:藤田誠)に全株式を売却し子会社化された。

INCLUSIVEは、「インターネットを活用する事で地域情報流通を活性化し、地域に係るヒト、モノ、コトの流通支援をする事で、地域経済の活性化を実現」するとしている。

INCLUSIVEによると、「『枚方つーしん』は、2008年のサービスローンチ以来、枚方市に居住する、あるいは仕事場として勤務する、枚方市と密接な関わりをもつ地域ユーザーに向けて、枚方市の生活情報を網羅的に発信しているデジタルメディアです。地域ユーザーにとって重要な生活情報である、店舗の閉店・開店情報のほか、地域の話題、枚方市に居住する人やまちの変化など、地域住民目線で必要とされる情報を配信する事で、2018年3月には300万PVを超える規模に成長し、地域ユーザーにとっての情報インフラとしてのプレゼンスを構築しています。

 株式会社morondoが運営する『枚方つーしん』は、徹底的な枚方市民目線で情報を発信する運営社と、その運営をサポートし情報を提供する地域ユーザー、さらに地域住民にアクセスするためのチャネルとして広告を掲載する地域の企業それぞれが、メディアをハブとして繋がり、地域情報流通を活性化させている地域メディアサービスとしての成功モデルの一つ」としている。

同社は、2016年に愛知県のCBCテレビの「CUCURU」以降、読売テレビの「anna」、福岡放送の「ARNE」と地方のマスメディアが運営するローカルメディアを支援してきた。

「anna」は「枚方つーしん」と連携しており、そのつながりから今回の子会社化に至ったようだ。

INCLUSIVEは、2020年3月にサッポロビールから北海道のローカルメディア「北海道Likers」も取得し、ローカルメディア運営に注力している。

「『北海道Likers』の様に、地域の情報を地域外のユーザーに届ける事で関係人口を拡大させ、地域並びに経済を活性化させていく方向性」と「『枚方つーしん』の様に、地域に密着した情報発信を行い地域のデジタルトランスフォーメーションを直接支援する事で、地域の経済活動を活性化させていく方向性」で事業を拡大していく考えだ。

同社は、枚方つーしんについて中長期的に事業開発ノウハウと『枚方つーしん』が持つ地域企業とのリレーションを掛け合わせ、地元のお店を支援するクラウドファンディングサービスの展開や地域通貨の展開など、地域経済の活性化に資する事業を手掛けていくという。

さらに地域メディアを横展開し、これらのメディアを相互に連携させていくことで、地域に密着したメディアネットワークを構築し、地域ユーザーにより密接にリーチできる広告ネットワークも構築する考えだ。

INCLUSIVEはローカルメディアの合従連衡の核の一つになりそうだ。今後は号外ネットを運営する本氣メディア(まじめでぃあ)などと熾烈な競争も予想される。