株式会社週刊つりニュース(東京都新宿区・船津紘秋代表取締役社長)は、2020年4月に福岡県北九州市のローカルメディア「北九州ノコト」の運営を開始した。

コロナ禍の影響で、「プレオープン」として、ゴールデンウイーク明けに正式オープンした。

株式会社週刊つりニュースは、最新釣り情報を配信する釣り専門新聞「週刊つりニュース」、釣り船予約サイト「釣楽」、釣り情報WEBマガジン「TSURINEWS」を運営している。

「週刊つりニュース」は1965年創刊で、当時は関東エリアのみをカバーしていた。その後、名古屋・大阪・北九州の全国4本社体制を整え、関東・中部・関西・西部の各エリアに拡大した。小倉に西部本社を開設して九州・山口をカバーする西部版を発刊したのは1983年のことだ。

株式会社週刊つりニュースの船津紘秋社長は「3年ほど前、たまたま北九州市の東京事務所を訪れる機会がありました。そこで地域のPRを担当する職員の方と出会い、北九州の抱えている課題や、その解決に動くさまざまな活動について知り」、それを契機に「拠点の一つである街が元気を失っていると知り、「何かしなければ」という思いを強くしました」という。

新聞(特に地方紙)は地域の情報が集まる「ハブ」として、地方の社会・経済を支えていたと指摘する船津社長は、現在でも新聞に地域の情報が集まっているとしつつ、「地域社会を担っていくべき30~40代の人が、もはや新聞を読んでいない」として、新たな地域情報ハブを立ち上げたようだ。

船津社長はマスコミ・メディア企業の情報を伝える株式会社新聞展望社の代表取締役も務めており、こうした危機感を持ったとみられる。地域活性化には「人」が要になるという考えから、情報発信だけではなく、その物事の裏にいる「人」にフォーカスを当てるという。

なぜ『週刊つりニュース』が北九州の地域メディアをつくるのか